第69回有馬記念は、5番人気のレガレイラが3歳牝馬としては64年ぶりとなる勝利を挙げた。
レガレイラは近親にディープインパクトやレイデオロなど活躍馬が多くいるウインドインハーヘアから続く牝系に属する馬である。
今回と次回に渡って、ウインドインハーヘアから始まる牝系について解説をする。
まずはレガレイラの血統であるが、父はスワーヴリチャード、母はロカ、その母はランズエッジ、さらにその母がウインドインハーヘアとなる。
今回はレガレイラの祖母ランズエッジまでを遡る。
レガレイラ
本馬は、母ロカの4番子として2021年にノーザンファームで生まれた。
2023年7月9日に函館競馬場でデビュー勝ち、
次走のアイビーS(L)ではダノンエアズロックの3着となる。
3走目となったG1ホープフルSでは1番人気に推され、馬群の後方から直線では見事な末脚を見せて優勝。後にダービー3着、ジャパンカップ2着となるシンエンペラーに3/4馬身差を付けての勝利であった。
2024年シーズンは素質と距離適性を考慮して牡馬戦線を歩み、
1番人気に支持された皐月賞は6着、
2番人気に支持されたダービーでは5着という成績で春シーズンを終えた。
牝馬戦線へと戻った秋初戦のローズSでは、単勝1.7倍の圧倒的人気に推される。
最後方からじっくりレースを進め、上がり最速の末脚を見せるも5着まで。
秋華賞をスキップして挑んだエリザベス女王杯でも、
これから抜け出そうというところで進路が無くなる不利があり、またしても5着。
なかなか実力を発揮しきれていないまま有馬記念を迎えた。
有馬記念では新たに戸崎騎手を鞍上に迎え、これまでのレースぶりとは打って変わって先行策を選択。
直線は外から追い込んできたシャフリヤールとの同馬主対決を制し優勝した。
レガレイラ (Regaleira) | 競走馬データ – netkeiba
母ロカ
ロカはランズエッジの2番子として2012年にノーザンファームで生まれた。
現役時代は、阪神JFで1番人気に推されるなど期待が高かったが、
以降はクイーンC(G3)3着、チューリップ賞4着、忘れな草賞2着とクラシックの主役にはなれず、
その後は喉鳴りの悪化により2016年春に現役引退、繁殖入りした。
ちなみに忘れな草賞で1着だったのはミッキークイーンで、
その後オークスと秋華賞の牝馬二冠を達成している。
祖母ランズエッジ
ランズエッジはウインドインハーヘアの11番子として2006年にノーザンファームで生まれた。
近代日本競馬の結晶、ディープインパクトを兄に持つ。
現役時代は中央競馬で8戦するも勝利を挙げられず、2009年11月のレースを最後に現役を引退した。
ランズエッジ (Land’s Edge) | 競走馬データ – netkeiba
レガレイラ、アーバンシック、ステレンボッシュの3頭が同じ年に生まれ、今年の競馬界を盛り上げてくれたというのは奇跡としか言いようがないことである。
アーバンシック (Urban Chic) | 競走馬データ – netkeiba
ステレンボッシュ (Stellenbosch) | 競走馬データ – netkeiba
勝ち馬がわかる 血統の教科書2.0 [ 亀谷 敬正 ]価格:1760円 (2025/1/14 18:43時点) 感想(7件) |
コメント