12/15に京都競馬場にて行われた朝日杯FSは5番人気のアドマイヤズーム(牡2)が制した。
前半4Fが48秒フラットのスローペースで2番手をがっちりキープすると、
直線入り口で先頭に立ち、内回りとの合流地点を過ぎたあたりからは独走態勢に。
最終的に2着のミュージアムマイルに2馬身半差をつける快勝となった。
母 ダイワズーム
2009年に社台ファームにて生産。
中央競馬で31戦4勝の成績を挙げており、
主な勝鞍は2012年スイートピーS(OP、現在はリステッド競走)
本番のオークスでは6着に好走(1着 ジェンティルドンナ)
4歳シーズンは中山牝馬S(G3)で5着に入り、
その後は降級して1000万下(現2勝クラス)を勝利。
1600万下(現3勝クラス)では3着が最高成績と思うように結果が出せず、
障害レースにも活路を求めたがこちらでも勝利を挙げることができずに、
6歳となった2015年3月のレースを最後に現役を引退した。
余談ではあるが、引退レースとなった2015年のスピカS(1600万下)では、
将来のお婿さんとなるモーリスと一緒にレースを走っていた。
2015年から繁殖入りしていると思われるが、
2016年産のハービンジャー産駒は競走馬登録されず。
2017年産のヴィアメント(牡、父キングカメハメハ)は社台RHで5000万円で募集され、
中央5勝の後に南関東へ移籍し、先日12/5のレースでも勝利を挙げている。
2018年産のダノンブレッド(牡、父キングカメハメハ)は
2019年の1歳セレクトセール7200万円(税抜)で落札され、
現在も現役で今年9月の神無月S(3勝クラス)を勝利している。
2019年産のタイセイシュネル(牝、父ノヴェリスト)は
2020年の1歳セレクトセール2900万円(税抜)で落札されているが、
4戦して勝利を挙げられずに引退している。
2020年、2021年の出産に向けてははいずれもモーリスが種付け相手に選ばれたようだが、
2年連続して産駒を残せず。2022年にモーリスとの間に待望の牡馬が生まれた。
ダイワズーム2022は2023年の1歳セレクトセールに上場され、
兄弟を大きく上回る1億1500万(税抜)で近藤旬子オーナーに落札された。
そう、この馬こそが、アドマイヤズームなのです!
ちなみにダイワズーム自体もセレクトセールで購買されており、
なんとその価格は1600万円であった…!
2代母 フォルナリーナ
1996年に社台ファームにて生産。本場はいわゆる持ち込み馬である。
中央競馬で36戦3勝の成績を挙げており、主な勝鞍は平場の500万下である。
しかしながら1999年の3歳時には、
フサイチアエデールが勝利した報知杯4歳牝馬特別(G2、現フィリーズレビュー)で3着となり、
その後はプリモディーネが勝利した桜花賞(G1)にも出走している(18着)
本場の産駒で競走馬として最も活躍したのはダイワズームであるが、
2006年産駒の牡馬は9400万円(父スウェプトオーヴァーボード、競走馬名トーセンピュリニー)
2014年産駒の牡馬は8000万円(父ハーツクライ、競走馬名ファヴール)
と、セレクトセールで高評価を受けている血統である。
3代母 プレイヤーホイール(加)
1986年にカナダで生産された。
競走成績はカナダを中心に7戦2勝の成績を挙げており、
1988年のナタルマS(L)で2着の実績がある。
ナタルマSは当時は2歳牝馬のリステッド競走であったが、現在はG1に格上げされている。
歴代勝ち馬の中にはベイトゥベイ(G2東海Sなどを勝ったスワーヴアラミスの母)などがいる。
プレイヤーホイールは現役を引退後はアメリカで繁殖生活を送り、
初年度産駒からアメリカG1を2勝したStrategic Maneuverを輩出した。
1995年にCapoteと交配されたのち日本に輸入され、
翌年にアドマイヤズームの祖母となるフォルナリーナを産んだ。
アドマイヤズームの来春の目標
来春は、NHKマイルC(G1)を大目標に、ニュージーランドT(G2)を目指すことが発表された。
かなり強い勝ち方だったし、今後もますます期待せずにはいられないが、
まずは無事にレースを迎えられるように祈っている。
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